8日朝。
珍しく雨が降ってない。
いい天気とは言えない空模様ではあるが。
この日を逃すともう後がない、いざ、崋山へ!!
と思ったら、財布の中に200元しかない!
西安から崋山までは、ちょっと距離がある。
崋山の門票が100元程度だとしても、交通費と食費などを考えると200元じゃいささか心細い。
ということで、朝から中国銀行へ出かける。
銀行は朝9時開店だが、幸いウルムチで作った銀行口座に2000元ほど預金がある。ATMさえあれば引き出せるのだ。
ちなみに換金した時、1万円で800元越えしていた。
小生が昔、16年ほど前北京に留学していた頃も普通に1万で800元を余裕で越えていたが、それ以来の快挙である。。。
颯爽と出かけるが、中国銀行は結構宿から遠い。歩いて2~30分くらいかかる。
しかも駅とは反対方向だ。
銀行で金を下ろし、さらに包子をほうばり、そのまま崋山行きのバスを探すため、西安駅の近くにあるバス乗り場へ向かう。
この時点ですでに9時半を過ぎている。
駅に着き、崋山行きバスを探すがなかなか見つからない。
駅前をうろついていると、二人組みの切符売りのおばさんに兵馬俑へ行かないか、と声をかけられる。
「もう昨日行ったよ、崋山に行きたいんだけど、バス乗り場どこ?」
とついでに尋ねてみる。
すると、崋山行きのバスは朝8時前までしかないよ、という。
「なに~?!」
また明日8時前に来て行きなさい、どうしても今日行きたいなら、クルマをチャーターしてあげるよ、600元で往復行けるよ、という。
600元で行くわけないだろうに。。。
高いからいいです、ありがとう。
と行って、去ろうとすると、
ところで、兵馬俑に行かないか?
とまた尋ねてくる。
だからもう昨日行ったって。
なぜ、一度行ったと言っているのにまた尋ねてくるのだろうか。
気が変わって兵馬俑行く行くぅ!と言うとでも思ったのだろうか。
いくらなんでも、8時前しかバスがないとは思えない。
崋山なら行く人も大勢いるはず。
引き続き探しつづけると、駅の隅の方に、崋山行きのバスを発見!!
「おお!あるじゃないか!!」
そう、あの手の中国人は商売のためなら平気でうそをつくので注意したい。
さて、その崋山行きバス。
片道36元、往復60元。
朝の7時から夜の7時まで運行しているとのこと。
小生は迷わず往復切符を購入。
このバスは、客が満席にならないと出発しない。
出発するまで30分以上掛かった。
そして、2時間弱で崋山へ到着。
時間はすでに午後1時。
バスが夜の7時で終わってしまうので、それまでに戻らなければならない。
このバスが到着した場所が、崋山の一番麓にあたる玉泉院という登山口。
どこまで登れるかわからないが、なるべく休憩なしで行ける所まで行こう、と登り始める。
登山口のそばに掲示されている地図を眺めていると、みやげ物屋らしき店からおっちゃんが出てきて登山についてのアドバイスを受ける。
崋山登山には軍手が必須だと、軍手を売りつけてくる。2元。
そして中腹まで3時間半くらいは掛かるという。
うーむ、今からだと頂上はおろか、中腹までも難しいな。。。
時間がないので、さっさと登り始める。
崋山も泰山同様、かなり道も整備され、清潔に保たれている。
山の景色も綺麗で、登山道のすぐそばには綺麗な川や滝も流れている。
しかし、登山客がほとんどいない。。。
しばらく道を行くと、崋山入り口の門と切符売り場が見えてきた。
なんと、門票は180元もした!!
やりたい放題だな。。。
まあ、綺麗に整備された登山道、そして美しい風景。
仕方あるまい。
若干うす曇りでガスっているのが気になるが。。。
玉泉院から入るとしばらくは緩やかな坂の道が続く。
そして1時間ほど登ると、階段が出現。
だんだんきつくなる。
さらには、ほとんど壁のような階段もあり、泰山に比べ、相当道は険しい。
足を踏み外したら、死亡間違いなしだ。。。
階段の左右には鎖のロープが張っていて、それを掴みながら登っていく。
軍手を買っておいてよかった。。。おっちゃんありがとう。
さらに1時間半ほど登ると山の中腹、記念亭というところにたどり着く。
たくさんの登山客が休んでいる。
ここには、別ルートの登山口からロープウェイでも来れるみたいなので、ほとんどの人はロープウェイで余裕で上がってきたようだ。
この時点ですでに15時半。
下山の時間も考慮すると、そうそうのんびりもしていられない。
もう少し登山を続ける。
記念亭からさらに擦耳崖という崖の道を登り、蒼龍嶺という絶壁まで登る。
さすが険峻さが特徴のこの崋山。
幅1メートルくらいの道に左右が崖という道もあり、しかもその階段も急。
登山客の角度を見るとどれほど急這いかわかるだろう。
登山としても、そしてアスレチック的な楽しさもあるこの崋山。
テンションもあがる。
しかし、ここいらでタイムオーバーのようだ。
ほとんど休憩なしのノンストップで登ってきて、体力も限界に近いのと、さらに下山の時間を考えるとそろそろ下り始めなければ帰るバスがなくなってしまう。
惜しいが、ここまで。
時間は16時半を回っていた。
ここから一気に下山する。
絶壁の階段なので、下山といえどスムーズにはいかない。
手綱を握りながら慎重に慎重に降りていく。
結局登りは3時間半、下りも2時間半も掛かった。
そしてなんとかバスに間に合って無事西安に帰ることができたのだった。。。
崋山は是非、もっかい早朝から来て、ゆっくり頂上目指したいのう。
また、夕方から登り始めて、中秋の名月を楽しんだり、日の出を楽しんだりする登山客もいるらしい。
0 件のコメント:
コメントを投稿